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ユニークなアイデアこそ価値がある
 ニューヨークに長年住んでいて感じる事は、アメリカで起った事は10年の差はありますが、必ず日本でも起っています。しかし一旦始めるとその後の10年で追いつき、或いは越えてしまうのが日本です。日本人はやり出せばすごいのですが、アイデアがあっても集団が動き出すまで、個人のアイデアをすごいと認める人がいないからかも知れません.皆が認めだすと我も我もと従い、大きくなってくるとミデアが乗りこみます。「みんな同じで怖くない」心理です。アメリカでは、かつて無いような新しいアイデアを持つ人が尊敬されます。やったことのないことを最初にやる勇気への賞賛なのでしょう。
評価、価値観の違い
 フックド・ラグはキルトとおなじように19世紀の中頃からアメリカで作られましたがラグは床にしいたので傷みも激しく、残っているものが少ないのです.最近は特ににフックド・ラグにフォーカスがあてられ、残っている中でもデザインの良いものは、費やした時間や技術をキルトと比較すると、ものすごく高価なものです。国民性の違いですが、日本人の多くは技術を評価し、その洗練さにお金を支払います. しかし、アメリカ人は下手でもこめられたハートの価値にお金を支払う人多いのです。 日本のキルトが技術へ技術へとテクニックを追求している反面, 外国のキルトは出きるだけ斬新なアイデア、創作に重きを置いていることでもおわかりのことと思います。
大学のカリキュラムでラグ作り
 最近のラグ フッキング マガジンに出ている記事ですがミシガンの大学(Calvin College , Grand Rapids, Michigan)で男性も含めた社会学, 政治学のクラスで創作する事を学ぶためにラグ フッキングを教えました。その結果は作り出す事ばかりでなく、手を使って作る喜び、そして共同作業から大切な人間の絆をつくりチームワークを学んだというレポートです。
 「誰でも出きる. 練習すれば技術が身につく」「個人的展望を短期間に引き伸ばす事が出きる」 など、学生たちが創作に対する自信をつけた事が教えた収穫でした。教えたのは教授のリック ビヤーホスト(Rick Beerhorst)さんと ブレンダ ビヤ−ホス(Brenda Beerhorst)さんご夫妻です。
 早速素晴らしいアイデアだと電話をすると「アメリカでさえ易しくない事を日本に紹介してくださり、ありがとう。ご親切な言葉に感謝します」と直ぐに学生たちの作品写真を送付してくれましたのでご紹介致しましょう。デザインはそれぞれのグループが決め、ラグサイズはすべて45”x25” 4分の1インチ幅のストライプで材料はウールです。60人が参加しました。
コース開始
 大学の木工部で25.1/2” x 45.1/2”の木製フレームが作られ芯地が貼られました。
知らぬもの同士が近寄ってフックするのは氷を割っていくようなものです。
まずグループで実物サイズのデザインを描いてからネットを使って芯地に写し、ウール捜しがはじまりました. 近郊のスリフト ショップの地図を渡し、100%コットンのラベルの見方, ウールマーク、ラグに適しているウールのタイプを教えました。多くの学生は、スリフトショップも、町の様子も、ウールのマークさえも知らない学生たちでした。グループでウールを交換し、男性はウールカッティングを楽しみ、次第にクラスの共同作業は、同じ目的に向かうコミュニティの協力作業に変わっていきました。できあがったラグはくじ引きで所有者に渡りました.叉ある学生の母親がラグを購入し、そのお金をグループで分配、あるラグは教授に献上されました.
 学生たちの経験は卒業した後もラグ フッキングを通して絆を育み、何時の日か誰かがラグフッキングの表紙を飾るかも知れません。こういう教師のちょっとしたアイデアは小さいようでも思いがけず大きく実る日が必ずやってくるものです。
小林恵 ニューヨークジャーナル ライフスタイル クリエイティブ 日米草の根文化協会 読者のご意見箱