日米フックド・ラグ展報告 

 2月1日〜13日まで東京電力銀座館で開催されました最初の日米フックド・ラグ展は入場者数最高記録を作り、お蔭様で成功裡に終了致しました。会場提供:東京電力銀座館、後援:会場設置資生堂、凸版印刷がブロッシュア、ポスター印刷を提供してくださり、出品者の協力もあって素晴らしい展覧会でした。現在、秋までにアメリカ数カ所で巡回展をしています。NHK日曜美術館でも紹介され、30以上の雑誌、新聞に取り上げられたことは日米の草の根交流に長い間情熱をかけている者にとってこの上ない喜びでした。
各新聞社の掲載記事の一部
讀賣新聞、朝日新聞、毎日新聞、共同通信(北日本新聞、秋田魁新報、岩手日報、福島民報、北陸中日新聞)、神奈川新聞、週間朝日、ジャパンタイムス、週間新潮、私の手作り(主婦と生活社)、キルトジャパン、ミマン,ミセス、銀花〈文化出版)、ユーユーサロン〈主婦の友)、TEPCO、カントリークラフト〈婦人生活))、OCSニューヨーク、讀賣アメリカ、RUG HOOKING,
ATHA( Hooking Artists), FOLK ART、FIBER ART, Bronxvill, 等
 特に女性の手作りはビジネスとして確率しない限り無視される運命にあります。
1980年始め、日本にキルトを紹介した当時、ミデアは興味を示しませんでした。女性の針仕事は取り上げる価値のないもの、社会性とは何の関係もないという先入観がありました。それが日本でもキルト作りが社会現象になった現在、沢山生徒を持つ先生がパワーを持ち、本も売れ、展覧会も支援する組織が出てきて価値観の発見よりもパワーゲームになってしまいました。日本人は免状という、社会に独立するためのおすみ付きをほしがり,それがビジネスとして成り立つのは日本人の価値観と世界で通用する価値観との違いです。マニュアルで言われた通りにリピートして教えられ、繰りかえしやることに安度を感じるのも独立精神と反対の日本人の服従精神からでしょうか。手を動かして作る創作の素晴らしさはチャレンジ精神、工夫して独自で発見する価値観です。キルトやフックド・ラグは誰でも作れるもっとも民主的なアメリカンクラフトなのです。強調したいのはもっと素朴な精神で手作りの原点に戻りたいことです。

展覧会のごあいさつより

アメリカン フックド・ラグについて
 フックド・ラグは数少ないアメリカ土着のフォークアートです。発祥は19世紀の中頃。ニューイングランドでもっとも寒い地方のメイン州から作られ始めたといわれています。その頃までアメリカの家では、床にカーペットを敷くこともなく、床に砂を撒き、ほうきでゴミを砂といっしょに集めとっていたのです。
 開拓時代はすべてが手作りでした。古くなったウールを細くストライプ場に切り、バーラップという穀物袋(日本でいう南京袋)を芯地に、鉤針でループ状にびっしりと埋めて作ったものが、フックド・ラグです。
 芯地に南京袋を利用したこともあって、殆どのものが、マットサイズです。玄関に、パーラーに、暖炉の前やベット際の足置きなどに使われました。実用の品であっても、やがて部屋を美しくするためのデザインが工夫され、暮らしに彩りを添えました。
絵画的表現、幾何学的模様など、それぞれ自分のアイデアを活かしましたが、その素朴さには、共通してナイーブ・ペインティングにも見られるように、開拓時代の暮らしの情況がにじみ出ています。
 キルトと同じく倹約精神、質実剛健な当時のアメリカン・スピリットあふれる、まさにアメリカらしいフォークアートですが、残念なことに完全な状態で残っているものは、たいへんに少ないのです。
 フックド・ラグのよさは、初心者も、自分は不器用と思っている人も、子供も男性も、誰でもが作れることです。
 本展に展示したラグは、昨年秋、9月25日から12月31日までニューヨークのメットライフビルのロビー展示場で展示したものです。フォークアート美術館で指導しているマリリン・ボッチャーMarilyn Bottjerさんと小林恵が教えた人たちの作品です。
この展覧会が、古き時代のアメリカの暮らしへの興味を持つ動機となったならば、大変嬉しく思います。
日米草の根文化交流アソシエイション ディレクター 小林恵
写真提供:アメリカンフォークアート美術館

 参考までにフックド・ラッグを説明しましょう。
フックする時に使う「かぎ針」
 芯地に南京袋を利用したこともあって、殆どのものが、マットサイズです。玄関に、パーラーに、暖炉の前やベッド際の足置きなどに使われました。実用の品であっても、やがて部屋を美しくするためのデザインが工夫され、暮らしに彩りを添えました。絵画的表現、幾何学的模様など、それぞれ自分自分のアイデアを活かしましたが、その素朴さには,共通してナイーブ ペインティングにも見られるように、開拓時代の暮しの情景がにじみ出ています。
 キルトと同じく倹約精神、質実剛健な当時のアメリカン スピリットあふれる、まさにアメリカらしいフォークアートですが,残念なことに完全な状態で残っているものは、たいへんに少ないのです。
 フックド・ラグのよさは、初心者も、自分は不器用と思っている人も、子供も男性も、誰でもが作れることです。
本展に展示したラグは、昨年秋、9月25日から12月31日までニューヨークのメットライフビルのロビー展示場(下の写真)で展示したものです。フォークアート美術館で指導しているマリリン・ボッチャ‐Marilyn Bottjerさんと私、小林恵が教えた人たちの作品です。3分の1は処女作です。
 創作する事に誇りを持った人たちの素朴な作品です。
メットライフビル
ロビー展示場の一コマ
この写真はアメリカ版のDM
全作品はクリエイティブコーナーの
*「手にハートを.ニューヨーク便り:クリエイティビティ4」で御覧下さい。

この展覧会の提供、協賛などの詳細は
*「日米草の根文化交流協会」のページを御覧下さい。

▲グランドセントラル駅の入り口にそびえ建つ、メットライフビル。(パンナムビルだった事でも有名)提供:メットライフ

小林恵 ニューヨークジャーナル ライフスタイル クリエイティブ 日米草の根文化協会 読者のご意見箱